コーヒー飲んで"いい人・悪い人"

 日本では、コーヒーは1951年まで"薬"だったのをご存じですか?

 医薬品の規格基準を定める日本薬局方には、コーヒー豆が実るコーヒーノキを正式な薬用植物として記載していたのだ。
 コーヒーが"薬"でなくなったのは、コーヒーの有効成分であるカフェインが日本薬局方に登録されたからで、コーヒーに薬効がないというわけではない。

 最近はコーヒーに含まれる「カフェイン以外の有効成分」も体にいいことがわかってきて、コーヒーの"薬効"はさらに注目されているのだ。

 ならば、薬と同じでコーヒーを積極的に飲むといい人と、悪い人がいるのではないのか?

「珈琲一杯の薬理学」の著者で、東京薬科大学の岡希太郎名誉教授に聞いた。

「国内外のさまざまな研究から、コーヒーに2型糖尿病の予防効果があるのは間違いありません。日本人男性で1日5杯以上コーヒーを飲む人は、まったく飲まない人に比べ糖尿病リスクが4割低下するという統計もあります」

 そのメカニズムはハッキリしていないが、コーヒーに含まれるクロロゲン酸が糖分の吸収を遅らせるからだといわれている。実際、これと同じ作用の糖尿病薬があり、糖尿病患者に人気だという。

「ただコーヒーは深く焙煎すると、クロロゲン酸が分解する。糖尿病が気になる人は、浅煎りのコーヒーがお勧めです」

 C型肝炎のウイルスに感染した人も、コーヒーは飲んだ方がいい。

「毎日5杯以上コーヒーを飲む人は、飲まない人に比べて肝がんの発症リスクが4分の1に減るという統計があります。肝がんの原因の多くはC型肝炎ウイルスの感染です。大阪府立大の研究からも、コーヒーは抗C型肝炎ウイルス作用があり、C型肝炎から肝がんになるのを防いでいると考えられています」

 コーヒーはパーキンソン病にも効果があるという。

「パーキンソン病は主に50歳以上で発症する脳神経の病気です。治療にはドーパミンと呼ばれる神経伝達物質を補い、脳内神経を修復する薬が使われます。コーヒーはこの薬が代謝されるのをとどめる働きがある。パーキンソン病の薬と一緒に飲むといいでしょう

(日刊ゲンダイ2008年10月21日掲載)

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